□投稿者/ 14 -(2006/11/26(Sun) 13:51:17) [ID:ml7wppmI]
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テレビドラマ:「14才の母」 「産む」「産まない」、熱い論議 ◇10代からは共感、親世代は不安に
中学2年の女子生徒が妊娠する連続テレビドラマ「14才の母」が、話題になっている。同世代の子どもやその親たちの中にはドラマの展開に衝撃を受ける人が多く、産む産まないの選択をめぐる議論は熱を帯びてきた。性の低年齢化とは逆に性教育を避ける傾向が強まる中、ドラマはそのすき間を突いた形だ。【小川節子】
★10代で群抜く視聴率
「14才の母」は10月11日にスタートし、毎週水曜日午後10時から日本テレビ系で放映中。ドラマは、名門女子中に通う少女が、学習塾で1歳年上の少年と出会い、1度の性交によって妊娠してしまう。両親や教師の反対にもかかわらず産むことを決意する−−というストーリー。14歳の妊娠という話題性から、初回の平均視聴率は19・7%と高く、特に13〜19歳の視聴率は27・4%と群を抜いていた。
ドラマ開始前からテレビ局には「14歳のセックスを認めるつもりか」といった批判的な意見が約400件寄せられた。放送が始まると番組のウェブサイトに1万件を超える書き込みがあり、その後もさまざまな声が寄せられている。
★「ドラマでその気に」
サイトの中では「14歳の出産」の是非が熱く語られている。
「ドラマを見て、その気になってしまうような若い方たちが少なからずいるのには少々不安な気持ちにさせられます」(40代の3児の母)▽「同じ14歳の娘を持つ母です。娘と毎週、見ています。娘の友達には、お金がほしいから『援助交際』をすると言っている子もいるそうです。援助交際して子どもができることだってあると思います。このドラマは、安易に、性交渉をしてもいいといっているように思えてならないです」(30代の母)▽「恋愛してると、主人公の気持ちにすごく共感できるんだ。恋愛してると毎日彼氏のことばかり考えてる。妊娠は愛しあった結果だよ。産まれてくる子供は愛の証しなんだよ。愛の証しを壊す事なんて簡単にできないよ」(10代の女性)▽「批判する前に、どうしたら望まない妊娠をする若者が減るのか、それを考えてほしい。学校や家庭で学ぶべきこと、性教育をしないでおいて責任だけ取らせようと、批判だけする大人の方にこそ責任があるのではないでしょうか?」(20代の女性)
10代の女性からの意見は批判よりも共感するものが多く、主人公の14歳の女の子と同じように10代で母になった人、中絶経験のある人からの声も少なくない。逆に親の世代は出産を疑問視する声が圧倒的だ。
★根源的に考えて
番組制作にあたっているプロデューサーの村瀬健さん(32)は「この番組をきっかけに、各家庭で性をオープンに話してほしい。子どもの生命が粗末にされている今、宿された生命ってなんだろう、だれのものなのだろう、中絶は許されるのかといった根源的なことを考え、見直してみたかった」と話す。
◇背景に性教育避ける傾向
性教育に詳しい東京学芸大学助教授の中澤智恵さんは、ドラマが話題になる背景には、家庭や学校で適切な性教育が行われていない現状があるのではないかと指摘する。「10代の子どもを持つ親にとって、人ごとではないという切迫感があるのでは。しかし、子どもの性的経験に対して、親たちはどう対応したらよいのか戸惑っている。家庭内で話し合う機会が少ないうえ、学校での性教育も不十分だ。こうした現状から、ドラマが親たちの関心を引くのではないか」
また、10代の妊娠の相談に応じている日本家族計画協会クリニックの医師、北村邦夫さんは、ドラマが若い世代に与える影響を心配する。
「たとえ1回でもセックスすれば妊娠、性感染症にかかる恐れはある。こうした性教育はおざなりにしながら、結果として起きた妊娠に対しては命の大切さを強調するのはおかしいのではないか。人工妊娠中絶は悪、産むことは美徳と決めつけるような風潮があるとすれば不安だ」と話している
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